生首に聞いてみろを読了。
久々の法月綸太郎(のりづきりんたろう)氏の法月綸太郎シリーズ。
ちょっとあらすじを書いた方がいいかな。でも書くのは面倒なので引用
著名な彫刻家・川島伊作が病死した。彼が倒れる直前に完成させた、娘の江知佳をモデルにした石膏像の首が切り取られ、持ち去られてしまう。悪質ないたずらなのか、それとも江知佳への殺人予告か。三転四転する謎に迫る名探偵・法月綸太郎の推理の行方は―!?幾重にも絡んだ悲劇の幕が、いま、開く。
幾重にも張り巡らされた伏線がラストで収束し一遍の破綻も無い堅牢なロジック。
と、書評にあるようなほめ言葉ですが、久々にガチンコの本格を読んだ気がしました。
この作者は家族の問題(特に父親と娘という関係)を深く書く印象が強いのですが、今回もその傾向があり、知らずに運命の引き金を引いてしまった人間の慟哭が読後強く胸を打ちます。
子供の頃、エラリー・クィーンやクリスティを一度でも読んだ方にはオススメします。
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